お薦めの本

最終更新日: 2008/10/27
作成者:しんどうまさゆき

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小湊鉄道の今昔
(遠山あき著、崙書房刊)

小湊鉄道(私の地元、千葉県市原市を縦断する私鉄。 タモリ倶楽部でタモリが列車を運転したこともある)の歴史書。 著者も市原市在住の方で、小湊鉄道株式会社から資料を提供してもらうなど、 本格的な資料集となっている。

当初の建設予定(pp.20-23。当初の計画だった、五井から安房小湊までの経路は、 2006年現在、小湊鉄道の高速バスでおおよそ再現されている)、 創業にも関係している安田善次郎の話 (pp.44。安田はJR鶴見線の建設にも携わった。 「安善」駅にその名が残っている)、かつて使われていた タブレットの図解(pp.85)、101カ所の踏切(pp.140)等、 地元の人間もまず知らない話ばかりだ。

小湊鉄道はバス輸送に力を入れているようで、 ハーバーシティ蘇我−千葉間の路線、 蘇我−アウトレットコンサート長柄間の路線、 羽田−五井間高速バスなど、新路線が最近(2000-2005ころ) 続出している。ノンステップバスが導入されるなど、 会社全体は儲かっているようだ。しかし、鉄道部門は 存亡の危機を抱えたままだ。過去の遺跡となるのか、 何か新しい企画で鉄道が再生するのか、地元民の私は気になる。