分かりやすい受験数学の参考書を作る細野真宏氏の、経済の全体像と 経済ニュースの解説書。日本経済編では、ニュースや新聞を読んでもまったく分からない 「経済」を、初歩の初歩から解説している。政治・経済や現代社会の教科書よりも面白い。 私もこれで経済が少し分かってきた。 世界経済編では、現在の経済の９割を占めるマネー経済を解説している。 「アジア通貨危機」「世界同時株安」「ヘッジ・ファンド」「デフォルト（債務不履行）」 「固定相場制と変動相場制の利点・問題点」「先物取引」「オプション取引」 「スワップ取引」等の用語も含め、世界経済の全体構造が分かるように解説している。 「金融工学、こんなにおもしろい」（野口悠紀雄著、文春新書刊）を読むための 基礎知識としてよい。 銀行・郵貯・生命保険編は、金銭教育として優れている。 （現代日本では、学校教育に金銭教育がない。 クレジットカード破産が若い人に多いのは、 金銭教育がないためだという主張もあるし、 生命保険などの知識は大人になってから自学自習するしかないのが現状だ） 「「株」「投資信託」「外貨預金」がわかる・・・」は、最近注目されている利殖の 原理を説明している。売り手の証券会社などにだまされないよう、 知識を付けたい。 |