ザ・ビリヤード A to Z ベーシック編 ビリヤードの入門者から上級者までを対象にした学習書。 ビリヤードは、気楽に遊ぶだけでも十分なものだが、 うまくなりたいと思ったら正しい方法で練習する必要がある。 本書では正しい練習法を解説してくれる。
上記から「少しでも多くの人に分かってもらおう。技術をものにしてもらおう」 と著者が心を砕いている様子が伺える。 実際その通りで、フォームの作り方は個々人の体型の違いに対応したものだ(ベーシック編 pp.76)。 また「球を撞く」とは「球を打つ」ではないことが事細かに説明してある(ベーシック編 pp.90)。 ビリヤードの本質を突いている。よい教科書の見本と言える。 私の職業経験では「スポーツは言葉だけでは伝達が難しく、正しいイメージを得るには、 実際の優れたプレーを見て吸収するのが一番である」だけで終わらせてしまう人しかいなかった。 しかしこれは怠慢に過ぎない。人にものを教えるときは、本書のように分析した内容を目指すべきだ。 これはたいへん難しいが、通り一遍の言葉で済ませようとする態度では、人は付いてこない。 |