お薦めの本

最終更新日: 2008/10/27
作成者:しんどうまさゆき

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ザ・ビリヤード A to Z ベーシック編
ザ・ビリヤード A to Z プラクティス編
ザ・ビリヤード A to Z アプリケーション編
(人見謙剛著、BABジャパン刊)

ビリヤードの入門者から上級者までを対象にした学習書。 ビリヤードは、気楽に遊ぶだけでも十分なものだが、 うまくなりたいと思ったら正しい方法で練習する必要がある。 本書では正しい練習法を解説してくれる。

スポーツは言葉だけでは伝達が難しく、正しいイメージを得るには、 実際の優れたプレーを見て吸収するのが一番である。それでも、体系だった知識を通じて、 効率的な上達を図ることは大いに可能であると思う。 (中略)「こうすればこうなる」という表現ではなく、物理的な考察を背景にして 「なぜ」を明確にすることで、あらゆるビリヤードの現象を深く理解した上で 練習ができるようにした。(ベーシック編「はじめに」より)

上記から「少しでも多くの人に分かってもらおう。技術をものにしてもらおう」 と著者が心を砕いている様子が伺える。 実際その通りで、フォームの作り方は個々人の体型の違いに対応したものだ(ベーシック編 pp.76)。 また「球を撞く」とは「球を打つ」ではないことが事細かに説明してある(ベーシック編 pp.90)。 ビリヤードの本質を突いている。よい教科書の見本と言える。

私の職業経験では「スポーツは言葉だけでは伝達が難しく、正しいイメージを得るには、 実際の優れたプレーを見て吸収するのが一番である」だけで終わらせてしまう人しかいなかった。 しかしこれは怠慢に過ぎない。人にものを教えるときは、本書のように分析した内容を目指すべきだ。 これはたいへん難しいが、通り一遍の言葉で済ませようとする態度では、人は付いてこない。