不定期記事「探索者」
作成日:2000/03/25
最終更新日:
2008/10/27
作成者:しんどうまさゆき
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「増田式キーボード学習法」を使った、
QWERTY配列ローマ字入力の学習記録を報告します。
最初に補足。「増田式キーボード学習法」とは、
1〜3時間でタッチタイプをマスターする学習法です。詳しくは、
リンク集から「増田式キーボード学習法」をご覧ください。
あるいは、1999/12/26の「探索者」を御覧ください。
学習の効果を述べる前に、
私のキーボード使用歴を述べる必要があります。
「学習の効果は、学習者が特殊な能力を持っているからではないのか」
と言われるおそれがあるためです。
私がキーボードを使いだしたのは、1994年5月ころでした。
大学入学後、授業の1つで英語の文章(200語程度の短文)を書く必要が出ました。
その際、ワープロもしくはコンピュータを使って文書作成をしてほしいと
教授から指示がありました。そのため、親戚からワープロ専用機を借り、
文書入力を始めました。前期授業が終わってから、夏休み(8/1〜9/30)の間、
10本指で入力する練習をやりました。練習法は我流です。とりあえず、
自分が気に入っている小説のあとがき(「ロードス島戦記」
(水野良著、角川文庫)を使用)を写すことにしました。
ホームポジションを守るように注意し、1日に1巻分のあとがきを写しました。
1巻分(文庫本で4、5ページ)を写すのに、
3時間程度かかったと思います。
全7巻分を打ち終わる頃には、時速4,000字
程度にはなっていました。(注、時速4,000字とは、仮名漢字変換をせず、
日本語を全てひらがなで打ったと仮定した場合の速度です。
「日本語入力の速さは仮名漢字変換の手間が少なからず影響するため、
変換を抜きにした速度が純粋な入力速度として適当だ」
という増田さんの主張に従っています)
その後、読売新聞の「編集手帳」を写すことなどもやりました。
後期授業に入ってからは、授業で課題に出るレポートをはじめ、
授業に関係した文書をなるべくワープロで打つようにしました。
1995年には、当時やっていた塾講師の仕事として、英語の単語プリントを作りました。
英文読解の教材に出る新出単語をリストにしたものです。
週に1回、A4用紙で2〜8枚程度の量を作りました。
そして、1996年初め頃には、ほぼ今の実力(時速8,000字程度)がつきました。
その後、1998年にプログラマーとして就職。
1999年4月に自分のコンピュータを購入。
5月末に退職してからソフトの使い方を少しずつ学習し、
10月に職業訓練でワード、エクセルの操作法を教わって現在に至ります。
では、増田式の学習に移ります。
既にQWERTY配列でのタッチタイプをマスターしていたので、
いきなり高速入力学習を行いました。学習期間は12日で、1日の学習時間は30〜40分です。
(ただし、1日目はキーボードを使わないので省略してあります)
学習効果を測定するために、1日の練習が終わった時点で「じゅげむ」という
文章を高速入力します。これは全てひらがな書きの文章で、547文字あります。
(「じゅげむ」の中身は「増田式キーボード学習法」で公開されています)
学習の目標は時速6,000字の入力です。教材は「らくらくキーボード練習帳
(1)ローマ字入力編」(増田忠士著、日本経済新聞社)を使用しました。
以下の表・グラフが学習記録です。
学習日 | 入力速度 (文字/時間) |
2000/02/07(2日目) | 5,626 |
2000/02/09(3日目) | 8,205 |
2000/02/10(4日目) | 6,059 |
2000/02/11(5日目) | 8,379 |
2000/02/12(6日目) | 8,205 |
2000/02/13(7日目) | 8,752 |
2000/02/14(8日目) | 6,909 |
2000/02/15(9日目) | 9,201 |
2000/02/19(10日目) | 8,950 |
2000/02/21(11日目) | 8,379 |
2000/02/22(12日目) | 8,950 |
次に、かな漢字高速入力を練習しました。
かな高速入力から学習期間がだいぶんあいていますが、
Qwertyローマ字の入力速度はキーボードを使い始めてから
1年程度で今のレベルになり、頭打ちになったので、問題ないでしょう。
学習期間は12日で、1日の学習時間は30〜40分です。
(ただし、1日目は省略しました。手書き入力の速度測定だからです)
学習の目標は時速3,000字の入力です。
(注、漢字かな交じりの日本語を時速3,000字です。
これは「ワープロ検定3級」に楽々合格できる速度です。
手書きの速度を優に越えています)
教材は「らくらくキーボード練習帳
(1)ローマ字入力編」(増田忠士著、日本経済新聞社)を使用しました。
かな漢字高速入力学習では、学習効果を測定するために、
1日の練習が終わった時点で「日本国憲法前文」という文章を高速入力します。
これは漢字かな混じりの文章で、492文字あります。
(「日本国憲法前文」の中身は「増田式キーボード学習法」で公開されています)
以下の表・グラフが学習記録です。
学習日 | 入力速度 (文字/時間) |
2000/08/20(2日目) | 6,214 |
2000/08/21(3日目) | 5,535 |
2000/08/22(4日目) | 5,732 |
2000/08/23(5日目) | 6,394 |
2000/08/24(6日目) | 6,004 |
2000/08/27(7日目) | 6,417 |
2000/09/05(8日目) | 6,150 |
2000/09/06(9日目) | 6,150 |
2000/09/07(10日目) | 6,107 |
2000/09/08(11日目) | 6,417 |
2000/09/09(12日目) | 6,258 |
私はほぼ目標を達成していたので、
日本国内の最高記録を目指しました。これは、「じゅげむ」を
2分15秒で打てる速さ(時速14,586文字)です。
さすがにそれは無謀な挑戦でした。が、ミスタイプに注意して
(慎重に)打って、3分40秒弱(時速9,000字近く)がほぼ確実に達成できます。
これは、手書きの2倍の速度です。(グラフのピンクの線は手書きの速度です)
この速度になると「自由自在にコンピュータを使える」感覚があります。
また「日本国憲法」は時速6,000字でした。こちらは手書きの2倍強の速度です。
(こちらも、グラフのピンクの線は手書きの速度です)
実務でタイピングをするには余りある実力だ、
と自分を誇って良い数値です。
私のように、既にタッチタイピングを
身につけた人間には、際だった学習効果があるのかは
一見分かりません。言い換えれば、数字で見える効果はあまりありません。
しかし、質的には変化がありました。具体的に言うと、
ミスタイプが少なくなったような感覚がしました。
あるいは、打っていて安心できるような感じがしました。
これは、独学でタッチタイピングを習ったことと、
能力の評価方法が分からないことから今まで不安だったのだろうと思います。
なお、増田式では、指の柔軟体操と名付けたトレーニングを行います。
私は、これ以外のトレーニングも含め、12日のカリキュラムが全体として
能力向上に影響していると思います。ただ、指の体操が大事だと主張する
タイピング練習は他にはないものです。
タイピングをマスターした方が御自分の能力を測りたい場合、
このトレーニングと評価方式は第一にお勧めします。
次回は、私が初心者だったころを擬似的に再現するため、
別の入力方式「両手チョイ」(超絶技巧入力)での学習記録を載せたいと思います。